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部屋の排水トラブルを起こさないための方法(オーナー向け完全版)

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2025.10.25
  • 賃貸管理トラブル事例

 

賃貸住宅のクレームで上位に並ぶのが「排水の詰まり」「逆流」「悪臭」「水漏れ」。ひとたび発生すると入居者満足度の低下や階下漏水の損害賠償にもつながります。本記事は、アパート・マンション・戸建てを問わずオーナーが今日から実践できる未然防止策初動フローを一つにまとめた実務ガイドです。

目次

1. 排水トラブル予防の基本原則

  • 流さない三原則:油脂・固形物・不溶性シート類は流さない。これだけで多くの詰まりを予防。
  • 封水を切らさない:排水トラップの水が蒸発すると悪臭・虫の侵入。空室や長期不在は月1回給水。
  • 通気と勾配:通気不良や逆勾配は慢性的な流れの悪さを生む。改修や設備交換時に確認。
  • 記録・見える化:清掃日・高圧洗浄・申告内容を台帳化して再発を抑止。

2. キッチン

原因: 油脂、微細な食材カス、洗剤カス、ディスポーザーの使い方不良。

予防: ネットで生ゴミをキャッチ。油は拭き取り→可燃ゴミへ。週1回は50〜60℃の湯を1〜2L流し、月1回はストレーナー・トラップを分解清掃。ディスポーザーは「少量ずつ+十分な流水+停止後もしばらく送水」。

点検: シンク下の防臭キャップ緩み、排水ホース亀裂、水跡。

3. 浴室

原因: 毛髪、皮脂・石鹸カス、トラップ内のスライム。

予防: 目皿・ヘアキャッチャーを設置し、入浴後に髪を回収。週1回はトラップを外して清掃。排水不良時は温水+中性洗剤の浸け置き。

点検: 逆流音、床の水溜まり、点検口から防水パン周りの漏れ跡。

4. 洗面所

原因: 整髪料・化粧品カス、小物落下、ポップアップ栓の固着。

予防: 細目ネット常設。月1回のSトラップ分解清掃。小物は流し回りに置かないレイアウト。

点検: キャビネット内の水シミ、止水栓のにじみ、レバーの重さ。

5. トイレ

原因: お掃除シートやティッシュ、猫砂、生理用品、嘔吐物の大量投入。小児のおもちゃ落下。

予防: 「流せる」は万能でない旨を掲示。紙は少量ずつ。凍結地域は冬季案内も。

点検: タンク部品の劣化、床フランジのにじみ、固定ボルトの緩み。

6. 洗濯機まわり

原因: 糸くず・洗剤カス、ホース抜け、防水パン排水口の目詰まり、封水不足。

予防: フィルター毎回清掃。ホース差し込みと固定を確認。設置前に排水口を清掃。

点検: パン外周の水跡、キャップ浮き、ホースの白化。

7. ベランダ・ルーフバルコニー

原因: 落ち葉・土砂・苔、ドレンキャップ紛失、竪樋異物。

予防: 月1回の掃き出しとドレン目視。落ち葉期は頻度増。高圧は避け柔らかいブラシで。

点検: ドレン周りの水溜まり、雑草の根、手すり下の汚れ帯。

8. 屋外配管・排水桝

原因: 桝内の汚泥、木の根侵入、勾配不良。戸建ての要所。

予防: 年1回蓋を開け汚泥除去。築古で樹木が近い場合は耐根性桝へ更新。集合住宅は竪管・横主管の定期高圧洗浄を計画化。

点検: 桝水位の高止まり、悪臭、マンホール周辺の湿潤。

9. 集合住宅の共用部

  • 竪管・横主管の定期洗浄は「全戸同日」実施(不参加戸ゼロへ)。
  • 店舗併設はグリストラップの管理を規約化。油脂流入を遮断。
  • 改修時は通気管の詰まりも同時点検。

10. 空室・長期不在対策

  • 内見前日に全排水へ1〜2L給水し封水を復活。
  • トイレはラップ密閉または専用キャップで蒸発対策。
  • ベランダ清掃とドレン保護。退去立会いで7点写真を定点撮影。

11. 入居者向け注意喚起テンプレ(そのまま印刷OK)

水回りトラブルを防ぐためのお願い

  1. 台所で油は流さず、紙で拭き取って可燃ゴミへ。
  2. 排水口ネット・ヘアキャッチャーを必ず設置し、使用後にゴミを回収。
  3. トイレはトイレットペーパー以外は流さない。
  4. ベランダの落ち葉・土砂はこまめに清掃。ドレンを塞がない。
  5. 詰まり・逆流・悪臭を感じたら使用を止め、管理窓口へすぐ連絡。

夜間・休日の緊急連絡先:_______________

12. 発生時の初動フロー

  1. 使用停止: 詰まっている系統を中止。床にタオルで二次被害防止。
  2. 状況整理: 設備・発生時刻・投入物・他住戸の状況をヒアリング。
  3. 応急処置: ラバーカップ・トラップ清掃等、無理のない範囲のみ。薬剤大量投入や熱湯はNG。
  4. 切り分け: 専有か共用かを推定。屋外桝の水位も確認。
  5. 専門手配: 写真・動画・匂いの有無まで共有し、迅速に手配。
  6. 記録化: 原因・作業・再発防止・費用区分を台帳と入居者へ共有。

13. メンテナンス設計の目安

項目 頻度 ポイント
住戸内トラップ清掃 月1 退去時は分解清掃を標準化
ベランダ・ドレン清掃 月1(落葉期は毎週) 高圧で防水層を傷めない
屋外排水桝の汚泥除去 年1〜2 木の根侵入は早期補修
竪管・横主管の高圧洗浄 年1〜2(集合住宅) 全戸同日実施
設備更新の通気確認 工事時 通気不良は慢性不具合の温床

14. 季節・地域別リスクと対策

寒冷地・冬季: 凍結でトイレや洗面の封水が切れると悪臭・虫侵入の原因に。就寝前の微小流水(糸水)や、配管の保温材・凍結防止帯の点検を。古い亜鉛メッキ管は腐食で閉塞しやすく、更新を計画。

梅雨・台風期: ベランダのドレンに落ち葉・砂が溜まると一気にオーバーフロー。雨前の清掃、排水口の防塵ネット、共用部の集水桝の水位確認をルーティン化。浸水リスクのある低層は簡易止水板や土のうを併用。

黄砂・花粉・落葉期: 微粒子の堆積でドレンがじわじわと目詰まり。清掃頻度を増やし、ルーフバルコニーは目皿のネジ緩みも併せてチェック。

海沿い・砂地: 砂や塩分で目詰まり・金物劣化が加速。ステンレス金物への更新や、排水桝の清掃間隔短縮で先手を打つ。

15. 業者選定と見積り比較のコツ

  • 内訳の透明性: 出張費・時間外料金・機材(高圧/トーラー)・薬剤・作業範囲(専有/共用)・写真報告の有無を必ず明記。
  • 再発保証: 7〜30日の短期保証が一般的。保証対象(同一原因のみ等)を確認。
  • 安全・賠償: 労災/賠償責任保険の加入、共用部養生と近隣配慮を明文化。
  • 相見積のポイント: 単価の安さだけでなく「原因特定力」「原因写真」「再発防止提案」まで比較。
  • 悪質勧誘の回避: その場の高額工事提案は即決せず、必ず管理会社・オーナー側で一度受け止める運用に。

16. 契約・ハウスルール文言例

  • 台所での油脂類の排水口流下を禁止し、拭き取り廃棄を入居者の義務とする。
  • トイレはトイレットペーパー以外の排出を禁止。お掃除シート等は可燃ゴミへ。
  • ベランダの清掃は入居者責任。ドレンを塞ぐ行為(人工芝・敷物の貼付)を禁止。
  • 詰まり・漏水等の異常は直ちに管理窓口へ連絡し、無断で第三者を手配しない。
  • 入居者過失による出張・修繕費は入居者負担とし、範囲を契約書に明記する。

17. クイックチェックリスト(巡回・退去立会い用)

  • キッチン:ストレーナー・防臭キャップの有無、シンク下の水跡。
  • 浴室:ヘアキャッチャーの状態、トラップ清掃歴、排水音。
  • 洗面:Sトラップ漏れ・緩み、ポップアップ可動。
  • トイレ:床フランジにじみ、タンク部品の劣化。
  • 洗濯機:排水口の封水、ホース固定、パン外周の痕跡。
  • ベランダ:ドレン目詰まり、落ち葉・砂の堆積、防水層傷。
  • 屋外桝:水位と汚泥、木根侵入、蓋の破損。

まとめ

排水のトラブルは「流さない」「溜めない」「切らさない(封水)」の3点と、屋外まで含めた定期点検の仕組み化で大幅に減らせます。入居者への啓発、記録の一元管理、全戸同日の高圧洗浄など建物全体の打ち手を組み合わせ、被害とコストを最小化しましょう。発生時の初動フローを周知しておくことが、クレームを「信頼」へ変える近道です。

 

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