賃貸経営の家賃管理をカンタン正確に!大家さん向け無料エクセル表とアプリ3選
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- 賃貸経営得情報
東京で賃貸管理業をおこなう(株)アブレイズパートナーズです。
賃貸経営において、収益の柱である「家賃」の管理は非常に重要です。
どの物件の、どの契約者から、いくらの家賃を、きちんと回収できているのか。
入金経路や入金状況、過不足金額を正確に把握するのはもちろん。
家賃滞納があれば、督促する必要もあります。
実は家賃には時効があり、滞納から5年経過すると回収できなくなる可能性もあるのです。
家賃が回収できないという最悪の事態を防ぐためにも、家賃収入はその都度きっちりと管理し、適切な対応をする必要があります。
そこで、
■大家さんがチェックすべき家賃管理の4つの重要項目
■家賃管理をエクセル表でする方法
■家賃管理をアプリやソフトでする方法
について解説します。
また、
「正確に家賃管理ができるか不安…」
「毎月の家賃管理に、あまり時間を割けない…」
という大家さんには、
■家賃管理不要×滞納リスクなしの、おすすめ家賃回収方法
についてもご紹介します。
賃貸経営の家賃管理でお悩みの大家さんは、ぜひ参考にしてください。
大家さんがチェックすべき家賃管理の4つの重要項目
賃貸経営において、大家さんが確認すべき家賃についての重要項目は、主に4つあります。
1.回収方法(振込・引き落としなど)
2.合計金額(家賃+共益費+その他費用など)
3.入金状況(入金消し込み)
4.督促や過不足金調整などの対応要否
それぞれの項目について詳しく解説していきます。
1.家賃の回収方法
家賃の回収方法には、主に
・集金
・振込
・口座引き落とし
・クレジット払い
があります。
家賃の回収方法 | メリット | デメリット |
集金 | ・手数料が不要 | ・管理戸数が多いと非効率 |
振込 | ・現金授受の手間が省ける | ・家賃入金タイミングが一律でないため、管理しづらい ・振込手数料がかかる |
口座引き落とし | ・家賃回収率が高くなる ・家賃入金のタイミングが一律で管理しやすい |
・月額基本料や振替手数料がかかる |
クレジット払い | ・決済時の信用度が高いため、家賃回収率がより高くなる ・家賃入金のタイミングが一律で管理しやすい |
・入金タイミングが遅い ・決済手数料が高い |
集金
「集金」は昔ながらの現金授受による家賃回収方法です。
しかし1人暮らしが多く入居者が不在がちな賃貸物件や、マンションなど管理戸数が多い物件の場合は非効率。
特別な事情がない限りは、集金は家賃回収実務としてあまり現実的ではありません。
振込
「振込」は、契約者が家賃を指定口座へ振り込む方法です。
振込の場合、契約者の振込忘れによる家賃未回収リスクが高まります。
また家賃が契約者のタイミングで入金されるため、入金状況確認の業務が煩雑になります。
契約者口座と大家さん口座の金融機関が違う場合は、毎回300円前後の振込手数料が発生し、多くの場合は契約者に負担してもらうことになります。
振込の場合、家賃の流れは
・契約者→大家さん口座に直接振込
・契約者→賃貸管理会社の口座に振込→賃貸管理会社から大家さん口座に振込
のパターンがあります。
口座引き落とし(口座振替、自動口座振替)
「口座引き落とし」は、現在、多くの賃貸管理会社が家賃回収に取り入れている方法です。
口座引き落としでは、毎月決まった日に契約者口座から家賃が自動で引き落とされます。
契約者による振込忘れなどがないため家賃回収率が高まります。
また家賃の入金タイミングも一律になるため、入金状況確認業務が比較的楽になります。
一方、口座引き落としには決済代行会社を利用するのが一般的です。
そのため決済代行会社に、
・初回登録料
・月額基本料
・振替手数料
など一定の手数料を払う必要があります。
各社サービス内容や口座引き落としの利用件数などによって、手数料システムや金額は様々ですが、
・初回登録料は無料~10,000円前後
・月額基本料は無料~10,000円前後
・振替手数料は1件につき100~200円前後
とする決済代行会社が一般的です。
金融機関によって、口座引き落としの利用件数が多いほど初回登録料や月額基本料が無料になりお得に利用できる場合もあれば。
逆に、 口座引き落としの利用件数に応じて月額基本料金が高くなる場合もあります。
大家さん自身で口座引き落としを利用する場合には、ご自身の管理戸数や各決済代行会社のサービス内容を比較して、効率よくコストを抑えられるサービスを選ぶ必要があります。
口座引き落としの場合の家賃の流れは、
・契約者口座から引き落とし→大家さん口座に入金
・契約者口座から引き落とし→賃貸管理会社口座に入金→賃貸管理会社から大家さん口座に振込
などのパターンがあります。
クレジット払い
最近注目を集めているのが、家賃のクレジット払いです。
契約者からすれば、毎月10万円前後の大きな支払いをクレジットカードでできれば、ポイントも貯まるので人気が高くなっています。
しかし大家さん側としては、クレジット払いを利用すると、振込や引き落としに比べて
・決済手数料が高い(決済金額の5%前後が相場)
・入金タイミングが翌々月など遅い
というデメリットがあります。
しかしデジタル化が進む現代においては、家賃のクレジットカード決済はもちろん。
最新の電子マネーによる家賃支払に対応する必要性も、今後は出てくる可能性があります。
2.家賃の合計金額
入金されるべき家賃の合計額は、契約者によって異なります。
入居している物件によって家賃が異なるのはもちろん。
駐車場利用の有無や、ペット飼育などで特別な費用が発生する場合もあります。
どの契約者から、今月はいくら入金されるべきなのか、家賃の合計金額を正確に把握する必要があります。
3.家賃の入金状況
家賃の入金状況を確認し、入金されるべき合計金額と合っているか照らし合わせる作業が必要です。
「入金消し込み」とも呼ばれるこの作業には、正確さが求められます。
また管理戸数が多くなるほど時間がかかり、作業負担も大きくなります。
4.督促や過不足金調整などの対応要否
入金消し込みの結果、家賃の未入金や過不足があれば、対応が必要です。
家賃未入金の契約者には、督促を。
入金額に過不足が合った契約者には、通知と、その後の金額調整方法について相談が必要です。
家賃管理の方法1.エクセルで家賃管理表を作成する
家賃管理の方法で最も手軽なのは、Windowsパソコンなどに搭載されている表計算ソフト「Excel(エクセル)」で管理表を作ることです。
Macユーザーの場合は、「Googleスプレッドシート」という類似の表計算ソフトが使えます。(Windowsパソコンでも使用できます)
エクセルやスプレッドシートで管理すべき主な家賃項目は
・物件名
・入居者名
・契約者名(入居者と、家賃支払をする契約者が違う場合)
・家賃、共益費、駐車場使用料などの合計金額
・入金額、入金日
・過不足金額
・対応要否
など。
「入居者名」と「契約者名」をそれぞれ管理する理由は、入居者と管理者の名前が違う場合があるからです。
例えば学生の1人暮らしなどの場合、入居者=学生でも、家賃を払う契約者=親であることがほとんどです。
契約者名=家賃の入金者名を把握することで、入金状況を正確に把握することができます。
また入居者によって、家賃や駐車場利用の有無など、毎月必要な入金額は異なります。
入居者ごとに、正確な入金額・入金状況・過不足を把握することで、督促など必要な対応も一目でわかります。
どのような対応を取ったのか、日付や連絡した先など、詳細にメモを残しておくことも重要です。
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エクセル表で家賃管理するメリット
エクセル(またはGoogleスプレッドシート)を家賃管理で使用するメリットは、
・無料
・自分好みに表作成が可能
・サービスが半永久的
なことです。
エクセルはWindowsパソコンに、MicrosoftOfficeとしてあらかじめ搭載されていることがほとんどで、新たな使用料などが不要です。
またGoogleスプレッドシートも、オンライン上で無料で使用できます。
エクセルもスプレッドシートも、1から自分で家賃管理表を作成するため、自分好みに使い勝手が良い管理表を使用できます。
管理する賃貸物件が増えたり、管理方法が変わったときなども、家賃管理表の項目などを柔軟に変更できます。
さらにエクセルやGoogleスプレッドシートは、世界中でスタンダードに使用されているソフトのため、サービス提供が半永久的です。
賃貸物件の家賃管理は、10年・30年・50年など、長いスパンで必要な業務です。
同じ形式のソフトで管理データを長年積み上げられることは、エクセルやGoogleスプレッドシートの大きな魅力です。
エクセル表で家賃管理するデメリット
エクセル(またはGoogleスプレッドシート)を家賃管理で使用するデメリットは、
・1から自分で表作成する手間がかかる
・エクセルやスプレッドシート操作に慣れる必要がある
といった点です。
エクセルやスプレッドシートの操作は難しいものではありません。
しかし操作に慣れないうちは、1から家賃管理表を作成するのに苦労する可能性があります。
家賃管理の方法2.アプリやソフトを使う
家賃管理には、アプリやソフトを使う方法もあります。
家賃管理に使うアプリやソフト選びのポイントは、
・機能は過剰でないか
・コストは高くないか
といった点です。
アプリやソフトの中には、家賃管理だけではなく、賃貸契約・入居者管理・建物管理など、賃貸管理業務全体をカバーする高機能かつ高価な商品も多いです。
賃貸管理を自主管理で行っている大家さんには、高機能なアプリやソフトが必要でも。
賃貸管理会社に多くの業務を委託しており、収益に関わる家賃管理だけ自分でしたい大家さんにとっては、高機能アプリやソフトはサービスが過剰で、コストが高くなる恐れがあります。
▼賃貸管理の自主管理と管理委託について詳しく
【関連記事】賃貸管理は自主管理が得?管理会社に委託するべき?
アプリやソフトで家賃管理するメリット
アプリやソフトで家賃管理をするメリットは、
・操作が簡単
・家賃管理だけでなく、賃貸管理業務の多くがアプリ上でできる
・会計ソフトなどと連動していると、確定申告が楽
といった点です。
アプリやソフトは、あらかじめ賃貸管理や不動産経営で使用されることを想定して開発されています。
使い勝手や必要項目を熟慮して開発されているため、操作が簡単で使いやすいのがメリットです。
また多くのアプリは、家賃管理だけでなく、賃貸管理業務全般をアプリ上でこなすことができます。
会計ソフトなどと連動していると、毎年の確定申告が楽になるメリットもあります。
アプリやソフトで家賃管理するデメリット
アプリやソフトで家賃管理をするデメリットは、
・コストが高い
・自分好みの使い勝手にならない
・サービス提供が終了すると、使用できなくなるリスクがある
といった点です。
アプリやソフトは、商品や機能によって様々ですが、一般的には高いコストが必要です。
一般的には
・導入費用…50万円前後
・継続費用…2〜5万円前後/月
となるアプリやソフトが多いです。
また家賃管理表のテンプレートはある程度決まっているため、自分好みの使い勝手にカスタマイズすることができません。
さらにアプリやソフトの開発・運営会社がサービス提供をやめてしまった場合、アフターフォローが受けられなくなったり、最悪の場合、サービスが利用できなくなるリスクもあります。
家賃管理のおすすめアプリやソフト3選
家賃管理ができるアプリやソフトには、様々な種類があります。
賃貸管理会社が自社システムとしても取り入れられるような、大規模戸数の管理可能・高機能・高コストなものから
自主管理の個人大家さん向けの、小規模戸数管理・必要最低限の機能・低コストなものまで。
管理戸数の規模・機能・使いやすさ・コストなどを比較検討した上で、ご自身の賃貸経営スタイルに合うアプリやソフトを見つけることが大切です。
ここからは、個人大家さんの家賃管理におすすめのアプリやソフトをご紹介します。
ビズアナオーナーLite
■初期費用:無料(※管理戸数による)
■月額費用:無料 (※管理戸数による)
ビズアナオーナーライトは、賃貸管理会社から届く収支報告書や、自分で作った家賃管理表などを送るだけで、事務局がデータ化して賃貸管理状況を見やすく表示してくれる賃貸管理アプリです。
管理戸数が2棟まで、20戸までなら、なんと登録料も月額利用料も無料。
管理戸数が多い場合でも、登録料は3,000円~・月額利用料は480円~という手軽さです。
データ入力の手間やコストを最小限にして、賃貸管理状況をわかりやすく把握したい大家さんにおすすめです。
→ ビズアナオーナーLiteについて詳しくはこちら
ReDocs(リドックス)
■初期費用:49,800円
■月額費用:2,980円~
リドックスは家賃管理はもちろん、物件情報や入居者情報を一元管理でき、月次報告書や契約書まで作成できるクラウド型の賃貸管理ソフトです。
提携するネットバンキングと連動すれば、家賃の入金状況を自動で確認。
賃貸管理会社でも十分導入できる高機能を備えながら、個人大家さんが使用するにも手頃な価格が魅力。
また使いやすく操作が簡単で、パソコンが苦手な大家さんにも好評です。
30日間無料で試せるトライアルプランもあります。
シンプル機能で操作簡単な賃貸管理ソフトを、手頃なコストで使いたい大家さんにおすすめです。
→ ReDocsについて詳しくはこちら
大家CLOUD
■初期費用:無料
■月額費用:無料~3,980円
大家CLOUD(クラウド)は、家賃管理や物件・入居者管理はもちろん、物件の募集図面作成から仲介業者へのPR配信までできる、高機能クラウド型賃貸管理ソフトです。
管理戸数10戸までの「無料プラン」なら、月額費用は無料。
あとは「家賃管理」や「入居者管理」など、好きな機能だけを有料オプションで選択することができるため、家賃管理だけしたい大家さんにとっても効率的です。
管理戸数100戸まで、すべての機能が使える「賃貸管理プラン100」でも、月額費用は3,980円とお手頃。
管理戸数が少なく、コストを抑えて必要最低限の機能を使いたいという大家さんにも。
手頃な価格で、賃貸管理から募集業務まで幅広く自主管理したい大家さんにもおすすめです 。
→ 大家CLOUDについて詳しくはこちら
家賃管理不要・滞納リスクなしのおすすめ家賃回収方法とは?
エクセルやアプリを駆使しても、ある程度の手間暇やコストがかかる家賃管理。
またどれだけ家賃管理を徹底しても、入居者の滞納リスクは避けられません。
そこで賃貸管理会社の弊社(株)アブレイズパートナーズが大家さんにおすすめしているのが、家賃保証会社を利用した家賃回収方法です。
家賃保証といえば、サブリース契約を思い浮かべる大家さんも多いかもしれません。
サブリース契約は、10年や30年などの長期間にわたって賃貸管理会社が物件を借り上げてくれるため、その期間の家賃収入が保証される仕組みです。
しかしその分賃貸管理手数料が高かったり、長期間にわたる契約期間中に家賃額が減額される可能性があるなど、大家さんにとってのデメリットもあります。
▼サブリース契約について詳しくはこちら
【関連記事】サブリース契約の仕組みと問題とは?賃貸管理は「管理委託」がおすすめの理由
管理委託の賃貸管理会社、(株)アブレイズパートナーズがおすすめするのは、家賃保証会社を利用した家賃回収です。
家賃保証会社を利用した家賃回収の仕組みは以下の通り。
・契約者→家賃保証会社に家賃を支払う
・契約者の家賃滞納有無に関わらず、家賃保証会社→大家さんに家賃全額が支払われる(家賃保証)
・家賃保証会社の利用料は、契約者が支払う家賃に含まれるため、大家さんの負担はゼロ
大家さんが家賃保証会社を利用するメリットとして、家賃保証が受けられるため、滞納リスクがなくなります。
また家賃保証会社から家賃が全額入金されるため、個別の契約者ごとに細かな家賃管理をする必要がなくなります。
家賃保証会社の利用料は家賃に上乗せしておくことで、大家さんの負担もありません。
家賃保証会社の利用は、弊社に物件を管理委託されている大家さんの多くに支持されている家賃回収方法です。
詳しくは、弊社(株)アブレイズパートナーズまでお問い合わせください。
→ お問い合わせはこちら(TOPページ)から
まとめ
賃貸経営の家賃管理について、
・大家さんがチェックすべき家賃の「回収方法」「回収金額」「入金状況」「督促などの対応要否」
・家賃管理をエクセル表でする方法
・家賃管理をアプリやソフトでする方法と、おすすめ3選
・家賃保証会社を利用したおすすめの家賃回収方法
についてご紹介しました。
自主管理をしている大家さんも
賃貸管理会社から毎月収支報告書を受け取っている大家さんも
家賃管理を正確におこなうことは、賃貸経営の根幹です。
家賃管理の手間やコストを抑えて、管理状況をわかりやすくすることは、効率的な賃貸経営につながります。
ぜひ大家さんの賃貸経営に合った、家賃管理のスタイルを確立してください。
▼賃貸管理なら、(株)アブレイズパートナーズにおまかせ