家賃の値上げを拒否されたら?交渉するときの3つのコツを解説
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- 賃貸経営得情報
東京で賃貸管理をおこなう(株)アブレイズパートナーズです。
賃貸物件の家賃は、建物が経年劣化することにより、通常年々下落していきます。
しかし、賃貸物件を管理していて、
「周りの賃貸物件と比較しても、家賃が安すぎる」
「税金や管理費用の負担が増えていて、家賃を値上げしたい」
など、入居者に家賃の値上げを交渉したいと考えているオーナー様もいるのではないでしょうか。
そこで、賃貸物件の家賃を値上げしたいと考えているオーナー様向けに
■家賃の値上げは拒否される?
■家賃の値上げを交渉するときの3つのコツ
■家賃の値上げを拒否された場合の対応
などをご説明します。
家賃を値上げする際には、必ず「入居者」と「オーナー様」双方の合意が必要です。
オーナー様の一方的な都合だけで、家賃を値上げすることは法律違反となります。
家賃値上げの交渉を成功させるために、入居者に伝えるべき内容なども解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
家賃の値上げは拒否される?
オーナー様のなかには、家賃の値上げを提案した場合に、拒否されることを不安に感じている人も多いですよね。
結論からお伝えすると、入居者から家賃の値上げを拒否されることはあります。
家賃を値上げする場合には、オーナー様と入居者双方の合意が必要です。
オーナー様の収入状況が不安定という一方的な理由だけでは、家賃の値上げはできません。
家賃を値上げするタイミングとは
家賃を値上げするタイミングは、賃貸契約の更新時期がおすすめです。
賃貸契約を更新する際には、更新時期の半年前までに入居者に通知する必要があります。
賃貸契約更新と一緒に家賃値上げの通知をすることで、値上げ後の家賃で契約更新が可能となります。
しかし、家賃の値上げにはオーナー様と入居者双方の合意が必要ですので、注意が必要です。
家賃の値上げを交渉するときの3つのコツ
家賃の値上げを交渉するときのコツとして、
1.値上げする理由を明確に伝える
2.入居者にメリットがある条件を賃貸契約に加える
3.設備を改善する
などがありますので、順番に解説していきます。
1.値上げする正当な理由を明確に伝える
入居者の立場で考えると、家賃の値上げは嬉しいことではないですよね。
オーナー様から家賃の値上げを交渉する際には、入居者へ正当な理由を明確に伝えましょう。
借地借家法32条では、賃料の値上げには正当な事由が必要とされています。
値上げの正当な事由として、
・租税その他の負担の増加
・土地または建物価格の上昇や、その他の経済事情の変動
・近隣の賃貸物件と比較して家賃が低すぎる
などがあります。
租税その他の負担の増加
賃貸物件の管理に必要な
・固定資産税などの税金
・管理費用
・光熱水費
の高騰などにより、オーナー様の金銭面の負担が増えているケースです。
土地または建物価格の上昇やその他の経済事情の変動
再開発等により、賃貸物件の最寄り駅が近くなった等の理由で、建物の資産価値が上昇するケースです。
近隣の賃貸物件と比較して家賃が低すぎる
近くの同様の賃貸物件と比較して、家賃が低すぎる場合には、家賃を値上げする事由として正当性が認められています。
2.入居者にメリットがある条件を加える
「賃貸契約の更新料を減額する」など、入居者にメリットがある条件を提示することも有効です。
家賃の値上げと聞くと、どうしても「損をする」印象につながりますよね。
家賃を値上げする理由を明確に伝えたうえで、入居者にとってメリットがあることを説明しましょう。
3.新しい設備を導入する
賃貸物件に新しい設備を導入することで、付加価値を高めるとともに入居者の満足度向上が期待できます。
全国賃貸住宅新聞のアンケート調査によると、人気設備として、
・宅配BOX
・防犯カメラ
・インターネット回線
などがあります。
新しい設備を導入することは、空室対策にもつながりますのでおすすめです。
家賃を値上げするには入居者満足度が重要
家賃を値上げする場合には、入居者満足度を高める必要があります。
入居者満足度を高めるためには、日ごろの賃貸管理業務の中で
・入居者の要望やクレームなどへの迅速な対応
・共用部を清潔に保つ
・入居者とコミュニケーションをとる
・設備が故障する前の予防修繕
などを心がける必要があります。
共用部で入居者と会う際には、あいさつをしたり廊下や階段などを清潔に保ったりすることで、良好なコミュニケーションがとれるでしょう。
また共用部を清潔に保てれば、内見時の印象がよくなるため、空室の解消にもつながります。
高い入居者満足度を継続できれば、入居者にも家賃の値上げ交渉に応じてもらいやすくなるでしょう。
賃貸管理業務の中で1番苦労するクレーム対応
国土交通省が実施したアンケート調査によると、賃貸管理業務の中で「クレーム対応」は、もっとも対応困難な仕事であるとの結果が出ています。
入居者からのクレーム対応は、1次対応が重要であり、適切に対応できなければ新たなクレームが発生してしまうんです。
クレームが原因で新たなクレームが発生すると、どんどん対応が難しくなり、
・退去者が増える
・賃貸物件の評判が下がる
・入居者満足度が下がる
などの原因になります。
入居者満足度が下がれば、家賃の値上げ交渉をした際にも応じてくれない可能性が高まるんです。
本業をしながら賃貸経営をされているオーナー様にとって、迅速なクレーム対応は賃貸管理業務の1番の課題ではないでしょうか。
クレーム対応など、迅速な賃貸管理業務が難しい場合には、賃貸管理会社への委託がおすすめです。
家賃の値上げを拒否された場合の対応
入居者から家賃の値上げを拒否された場合には、
・現状の家賃を継続する
・家賃を値上げするための裁判手続きをする
などがありますので、順番に解説していきます。
現状の家賃を継続する
「現状の家賃のままであれば、住み続けたい」
など、入居者から要望されることもありますよね。
入居者が住み続けることで、家賃収入が継続するため安定した賃貸経営にもつながります。
賃貸契約が解除となり、空室となることで
・原状回復費用
・空室管理費用
・新たな入居者探し
など、新たな費用や手間が発生します。
賃貸物件の空室状況などを確認し、長期的に空室が解消されない場合には、現状の家賃を継続した方がよいケースもあります。
家賃を値上げするための裁判手続きをする
家賃値上げの正当性を証明するために、裁判訴訟を行うケース。
家賃を値上げする正当な事由として、
・税金や物件管理費用の増加
・土地や建物価格の上昇土地または建物価格の上昇やその他の経済事情の変動
・近傍の賃貸物件と比較して家賃が低すぎる
などがあります。
しかし、裁判手続きには、判決が出るまでに多くの時間・費用が必要になるデメリットもあります。
家賃を値上げする際の注意点
家賃を値上げする際には、オーナー様と入居者双方の合意が必要です。
家賃を値上げする際の注意点として、
・事前通知をしないと家賃の値上げは無効になる
・無理に同意させると刑事罰に問われる可能性がある
などがありますので、順番に解説していきます。
事前通知をしないと家賃の値上げは無効になる
家賃を値上げしたい場合には、入居者への連絡は必ず事前に行う必要があります。
法律などでいつまでに連絡しなければならないなどの決まりはありませんが、直前の連絡は入居者にとって非常に迷惑です。
家賃値上げの事前通知は、できるだけ早く行う必要があります。
また事前連絡は、口頭ではなく書面での通知が重要です。
口頭での連絡は、のちにトラブルにつながる恐れがありますので避けましょう。
無理に合意させると刑事罰に問われる可能性がある
入居者に家賃の値上げを強引に合意させると、恐喝などの刑事罰に問われる可能性があります。
家賃の値上げを交渉する際には、
・値上げする理由を明確に伝える
・入居者にメリットがある条件を加える
・新しい設備を導入する
などを伝えて、入居者に納得してもらいながら合意をもらいましょう。
まとめ
賃貸物件の家賃は、通常経年により下落していくため、値上げを拒否する入居者は多いです。
しかし、家賃を値上げする正当な事由として、
・税金や物件管理費用の増加
・土地や建物価格の上昇土地または建物価格の上昇やその他の経済事情の変動
・近傍の賃貸物件と比較して家賃が低すぎる
などを根拠とともに証明できれば、応じてくれる入居者も多いです。
また入居者へ家賃を値上げ交渉する際には、
・入居者にとってもメリットのある内容を賃貸契約に追加
・最新設備を導入する
などを提案することも有効となります。
家賃の値上げ交渉を成功させるためには、
「この賃貸物件は、生活しやすくてお気に入り」
「要望などにも迅速に対応してくれている」
など、賃貸物件の入居者満足度向上が欠かせません。
賃貸物件への入居者満足度向上には、
・要望やクレームには迅速に対応する
・日々の賃貸管理業務を丁寧に行う
などが重要ですので、適正な賃貸管理を心がけましょう。
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