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東京都区中野区の賃貸管理 | 建物全体で断水が発生している。

trouble

2024.04.21
  • トラブル事例

トラブル内容

東京都中野区の賃貸管理・不動産管理トラブル解決事例。

先日の夜、提携している24時間コールセンターの方より、「入居者様から室内で水が全く出ないからどうにかしてほしい」との事で、ご報告の連絡をいただきました。

本物件は1棟アパートで管理しており、1室にだけ異常が起きているのか、建物全体で断水状態なのかヒアリングだけでは判断できず、オーナー様へ状況を報告の上、急遽現地へ向かい確認する事となりました。

状況

現地へ到着して、まずは連絡いただいた号室へ向かい、キッチンや浴室・洗面所などの水栓から水が出るか確認しましたが、確かに出てこない状況でした。

そのため、目視できる部分で多量の漏水が起きていないか、水道メーターに不具合がないか、水道料金の支払い状況の確認をしましたが、いずれも問題はありませんでした。

 

続いて、建物の共用廊下にある【ポンプ】を調べてみたところ、大きな音でもありませんでしたが、かすかにエラー音のような特殊な音がしており、ポンプ本体には【渇水】という表示の横に赤いランプが点灯していた為、原因はポンプで間違いないだろうという判断になりました。

こちらの物件は、ポンプの裏にタンクがあり、タンクの蓋を開けて中をのぞいたところ、本来であれば、タンク内にある程度ある水がほとんど入っておらず、タンク内に水が供給されていない状況、そのため各部屋へ供給される水が足りていない為に断水してしまっておりました。

現地確認をした結果、ポンプの不具合(タンク内に水が溜まらない状況)が確認できたため、ポンプからタンクへ繋がる給水経路を調査する事になりました。

原因

給水経路を辿っていったところ、考えられる原因は2つある事が分かりました。

1、タンク内のボールタップが正常に動作しておらず、水が溜まっていないにも関わらず、止水してしまっている。

 

2、主弁と副弁の両方とも水が止まっている為、タンク手前の定水位弁の中で何かが邪魔をしている。

 

この2つが原因であるだろうという事が考えられました。

手配をさせていただいた業者が現地に到着して、上記の見解をお伝えしたところ、「恐らくそれで間違いないだろう」という事で、まずはボールタップを手動で動かしてみたところ、水が勢いよく出てきた為、まずはボールタップの動作不具合という事が確定しました。

 

次に定水位弁を一旦分解して中を確認したところ、中で錆びが溜まっていた為、主弁と副弁の蓋となる部分の邪魔をしてしまっていた為、仮にボールタップ側が直ったとしても、次は水が止まらなくなるという、別の不具合についても判明してしまいました。

対応~改善まで

一旦はボールタップを動かせば給水される事が分かったため、タンク内に水をいっぱいに溜め、断水が改善されるようにいたしました。

その後、排水バルブを開けて水を流して水が減っていった際に問題なく給水されるか動作確認をしてみましたが、こちらは残念ながらボールタップは正常に動作せず、給水しなかった為、現地でオーナー様と打ち合わせの上、物の交換をする事となりました。

 

また、定水位弁については、分解して清掃をすれば改善される事が分かりましたが、物自体が古いため、こちらも同時に交換をする事となりました。 

 

上記のような事が突然起きると修理対応や入居者対応など、とても大変です。

マンションやアパートの受水槽とポンプは、適切な点検と保守が必要で大切な事です。同じ事が起きないように受水槽とポンプに関する重要なポイントをご紹介します。

受水槽の役割と設置理由

受水槽は、マンション内で一気に水を使う可能性がある場合に活躍します。

複数世帯が居住しているマンションでは、一般家庭よりも多くの水を使用します。

受水槽は、水道管からの給水だけでは間に合わない場合に、貯水しておく役割を果たします。

受水槽の点検と寿命

受水槽は1年に1回以上の定期点検と清掃が義務付けられています。

寿命は素材によって異なります。例えば、FRP製(強化プラスチック)は1525年、鉄筋コンクリート製(地下式)は3040年です。

点検や清掃をしっかり行うことで寿命を延ばすことができます。

〇ポンプの交換時期

ポンプは58年ごとに分解整備、1418年程度で交換することが推奨されています。

メンテナンスを行えば20年以上持つ場合もあります。 

受水槽の点検方法

受水槽は、ビルやマンション、学校、病院などで使用される水道水を一時的にためておくタンクです。以下は受水槽の点検方法です。

〇清掃業者の選択と依頼

・受水槽の清掃は専門業者に依頼します。建物飲料水貯水槽清掃業の登録がある業者を選ぶことをおすすめします。

〇断水の告知

・清掃中は施設内の水を供給できなくなります。事前に利用者に断水の告知を行いましょう。

〇水質検査

清掃前に簡易水質検査を実施します。水の残留塩素、味、色、においなどを確認します。

〇清掃と消毒

・高圧洗浄機を使用してタンク内の水を排水します。洗剤を撒いてブラッシングを行い、消毒と給水を行います。

〇ポンプの点検方法

・ポンプは給水を担当している重要な部品です。以下はポンプの点検方法です。

〇作動値の測定

・各機器の作動値を測定し、正常かどうかを確認します。早期発見につながります。

〇定期的な点検

・機器の消耗や破損などをチェックするため、定期的な点検を行います。受水槽とポンプの適切な点検と清掃は、安全な水供給を維持するために重要です

 

受水槽の点検費用の相場

以下は、あくまで一般的な受水槽の点検費用の相場ですが、参考にしてみてください。

※業者によって金額の違いはあると思いますので、ご注意ください。

 

〇3トンの受水槽のみの場合

・受水槽洗浄:33,000円(税込)

・水質検査:8,800円(税込)

=合計:41,800円(税込)前後

 

〇5トンの受水槽+3トンの高置水槽の場合

・受水槽洗浄:37,400円(税込)

・高置水槽洗浄:11,000円(税込)

・水質検査:8,800円(税込)

=合計:57,200円(税込)前後

 

【まとめ】

受水槽とポンプの点検と保守は、マンションの適切な水供給を維持するためにとても重要です。

点検や交換は金額が大きいですが、健康被害も出るような危険性もございますので、建物のオーナー様は最低でも1年に1回は必ず点検をおこない、入居者様が安心して暮らせるように努めましょう。

定期点検をしていれば、未然に故障を回避する事ができたり、メンテナンスを怠った事による故障で本体交換しないといけないなど、デメリットも無くしていけるので、是非とも前向きにご検討してみてください。

 

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