賃貸物件のトラブルというと、家賃滞納や騒音問題を思い浮かべるオーナーは多いかもしれません。しかし、現場で頻繁に発生し、かつ物件の印象を大きく左右するのが「ゴミ問題」です。
回収日前の朝、ゴミ置き場に行くと、袋が破られ、生ゴミが道路に散乱している。カラスにつつかれたゴミが歩道まで広がり、通行人が顔をしかめながら避けて通る。夏場であれば、腐敗した生ゴミの臭いが立ち込め、ハエや害虫が発生する。こうした状況を目にした近隣住民から、「管理が行き届いていない」「不衛生だ」といった苦情が入るケースもあります。
このようなゴミトラブルの背景には、入居者のマナーだけでなく、ゴミ置き場の構造や管理方法が大きく関係しています。特にごみトラブルが起きにくいのが「建物内ゴミ置き場」です。
本コラムでは、建物内ゴミ置き場のメリット・デメリットを整理し、トラブル防止の観点から、オーナーが導入前・導入後に考えるべきポイントを詳しく解説します。
建物内ゴミ置き場とは?メリットは?
建物内ゴミ置き場とは、アパートやマンションの共用部分に設置された、居住者専用のゴミ保管スペースのことを指します。完全に屋内にあるタイプもあれば、半屋内(壁と屋根があり、外気と直接つながらない構造)のタイプもあります。
多くの建物内ゴミ置き場では、入居者が24時間ゴミを出せるようになっており、忙しい生活スタイルに合った設備として評価されています。一方で、「便利だから導入すれば安心」という単純なものではなく、運用を誤ると、別のトラブルを生む原因にもなります。
●建物内ゴミ置き場のメリット
1.カラス・猫によるゴミ荒らしを防げる
屋外ゴミ置き場で最も多い被害が、カラスや猫によるゴミ袋の破損です。特に生ゴミが含まれる可燃ゴミは格好の標的となり、袋を破られて中身が道路や隣地に散乱します。
建物内ゴミ置き場は、外部からの侵入を防げるため、こうした被害を大幅に減らすことができます。ゴミが荒らされないことで、道路への汚れや清掃負担が軽減され、結果的に近隣トラブルの防止につながります。
2.異臭が外部に拡散しにくい
屋外ゴミ置き場では、風向きや気温の影響で、臭いが想定以上に広がることがあります。特に夏場は、生ゴミの腐敗が進みやすく、強い悪臭が周囲に漂います。
建物内ゴミ置き場では、換気設備や密閉性を確保することで、臭いが外部に拡散するのを抑えることができます。近隣住民や通行人への影響を減らせる点は、大きなメリットといえるでしょう。
3.ゴミ出し時間違反が目立ちにくい
「当日の朝に出す」というルールがあっても、実際には前日の夜にゴミを出す入居者は少なくありません。ごみを出してから回収されるまでの時間が長いほど、カラスや害獣に狙われやすくなります。
建物内ゴミ置き場であれば、時間違反が起きたとしても、直接的な被害が発生しにくく、トラブルが表面化しにくくなります。結果として、管理側の対応負担も軽減されます。
4.入居者の利便性と満足度が向上する
建物内ゴミ置き場は、雨の日や夜間でもゴミを出しやすく、入居者にとって利便性の高い設備です。特に共働き世帯や単身者にとっては、「いつでもゴミを出せる」という点が物件選びのポイントになることもあります。
また、内見時にゴミ置き場が清潔に管理されていると、「この物件は管理がしっかりしている」という好印象を与えやすくなります。

建物内ゴミ置き場のデメリット
1.建物内に臭いがこもるリスク
最大のデメリットは、臭いの問題です。換気設備が不十分な場合、ゴミ置き場の臭いが共用廊下やエントランス、場合によっては住戸内にまで広がることがあります。
この状態が続くと、入居者からのクレームが増え、「便利なはずの設備」が不満の原因に変わってしまいます。
2.害虫・害獣の発生リスク
生ゴミを一定期間保管する以上、ゴキブリやネズミなどの害虫・害獣リスクは避けられません。特に清掃頻度が低い場合、被害は急速に拡大します。ごみ置き場から住民の住居スペースへ害獣・害虫が移動することも。
一度害虫が発生すると、駆除費用だけでなく、入居者の不満や清掃への意識が低下するのは確実です。
3.管理負担・運用コストの増加
建物内ゴミ置き場は、「作って終わり」ではありません。定期清掃、掲示物の更新、ルール違反への対応など、管理の手間は確実に増えます。
管理会社に委託している場合でも、清掃回数の増加や対応業務によって、管理費が上がるケースがあります。
4.初期費用・改修費用がかかる
新設の場合はもちろん、既存物件で導入する場合でも、換気設備、防水処理、床材、照明などの工事が必要です。短期的な費用対効果だけを見ると、導入をためらうオーナーも少なくありません。
トラブルを防ぐために重要な設計・運用ポイント
建物内ゴミ置き場の管理について必ず確認するべきことは意外にもたくさんあります。
臭いがこもらない配置・導線を考える
床は水洗い可能で清掃しやすい素材を選ぶ
分別ルールやゴミ出し方法を大きく掲示する
世帯数に対して十分な容量を確保する
定期清掃・巡回を前提に管理計画を立てる
強制換気設備の設置は必須
またゴミによっては特に地域によっては専用のごみ袋の指定(サイズ・販売場所)や厳しいルールのある地域も。まずはルールを確認してから運用方法について考えるのが良いでしょう。
以下の法令は一例ですが参考にしてみてくださいね♪
・廃棄物処理法(一般廃棄物は「自治体回収前の適正保管義務」がある)
・自治体ごとの「ごみ集積所設置基準」
ー密閉性
ー容量(世帯数×日数)
ー消防法上の注意点
(可燃物の保管・換気・照明・防災区画)

まとめ
ゴミ置き場は、入居者だけでなく、近隣住民や内見者の目にも触れる場所です。カラス被害や異臭トラブルは、管理が行き届いていないサインとして受け取られやすく、物件全体の評価を下げる要因になります。
建物内ゴミ置き場は、正しく設計し、適切に運用すれば、ゴミトラブルを減らし、物件価値を守る有効な手段です。導入の是非を検討する際は、設備のメリットだけでなく、その後の管理体制まで含めて考えることが、安定した賃貸経営につながるといえるでしょう。
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