賃貸物件では設備の不具合によるお問い合わせが数多くありますが、その中でも意外と多いのが「火災報知器(住宅用火災警報器)の電池切れ」に関するトラブルです。
今回は実際によくある事例をもとに、火災報知器の種類や対策についてご紹介いたします。
深夜に突然鳴り出した警報音
ある管理物件において、入居者様から深夜に緊急連絡が入りました。
「火災報知器が突然ピッ、ピッと鳴り続けていて止まらない」
入居者様は火災が発生したのではないかと不安になり、夜間にもかかわらず管理会社へご連絡くださいました。
現地状況を確認したところ、煙や火の気配はなく、火災による警報ではないことが判明しました。

原因は火災報知器の電池切れ
原因を調査した結果、火災報知器内部の電池寿命による警告音でした。
住宅用火災警報器は常に作動できる状態を維持するため、内蔵電池または交換式電池によって電源が供給されています。
多くの機種では電池残量が少なくなると、
- 「ピッ」という短い警告音
- 音声による「電池切れです」のアナウンス
- ランプの点滅
などによって交換時期を知らせます。
しかし、入居者様はその警告音を故障や火災発生と勘違いしてしまい、不安な夜を過ごされることになりました。
意外と知られていない火災報知器の種類
火災報知器にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

① 煙式(光電式)
煙式火災警報器
煙を感知して警報を発するタイプです。
居室や廊下、寝室などに設置されることが多く、現在の住宅では最も一般的な方式となっています。
② 熱式
熱式火災警報器
一定以上の温度上昇を感知して警報を発するタイプです。
キッチン周辺など、調理時の煙で誤作動しやすい場所に設置されることがあります。
③ 電池式
電池式火災警報器
配線工事が不要で設置しやすい反面、定期的な電池交換が必要です。
電池寿命は機種によって異なりますが、一般的に約10年程度とされています。
④ AC電源式
AC電源式火災警報器
建物の電気配線から給電するタイプです。
停電時のバックアップ電池を内蔵している製品も多くあります。
定期点検と計画的な交換がトラブル防止の鍵
今回のケースでは、火災報知器本体の設置から約10年が経過しており、電池交換時期を迎えていました。
住宅用火災警報器は設置して終わりではなく、定期的な点検や交換が重要です。
オーナー様には次のような対策をおすすめしております。
オーナー様ができる対策
管理会社による定期巡回時に作動確認を行う
原状回復工事や空室点検時に設置年数を確認する
設置後10年を目安に本体交換を検討する
入居時に警告音の種類や対処方法を案内する
電池交換履歴を管理する
火災報知器は普段意識されにくい設備ですが、万が一の火災時には入居者様の命を守る重要な設備です。
また、電池切れによる警報音は夜間に発生することも多く、入居者様の不安やクレームにつながるケースも少なくありません。
賃貸経営においては、設備の不具合が発生してから対応するのではなく、計画的な点検・交換を行うことでトラブルを未然に防ぐことが大切です。オーナー様におかれましても、火災報知器の設置年数や点検状況を今一度ご確認されることをおすすめいたします。

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