賃貸契約更新での悩み|家賃交渉や更新料未払いへの対応とは?
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- 賃貸経営得情報
東京で賃貸管理業をおこなう(株)アブレイズパートナーズです。
賃貸経営をするうえで、必ず訪れる賃貸契約の更新。
ときには、入居者から「家賃の値下げ」などを交渉されることもあります。
「家賃の値下げ交渉を拒否したら退去された」
「賃貸契約の更新手続きがされないまま入居が続いている」
など、慎重に判断しないと賃貸経営にも悪影響を及ぼす問題に発展します。
とくに賃貸契約の更新時には、更新料の支払いが必要な賃貸物件も多く、更新料滞納に困っているオーナー様も少なくありません。
そこで、今回は賃貸契約の更新にあたり、
・入居者から家賃値下げを交渉された場合の対応
・更新料未払い時の対応手順
・賃貸契約の更新料の相場
・賃貸契約更新の流れ
・賃貸契約更新での注意点
などをご説明します。
長期的に入居者に賃貸契約をしてもらうためには、賃貸契約の更新をスムーズに行う必要があります。
賃貸契約の更新業務でお困りのオーナー様は、ぜひ最後までご覧いただき参考にしてください。
賃貸契約更新で家賃交渉をされたらどうする?
オーナー様の中には、賃貸契約の更新の際に入居者から家賃の値下げを依頼されることもあるでしょう。
オーナー様と入居者で協議し、双方の合意があれば家賃を変更することも可能です。
もし入居者から家賃の値下げを交渉された場合には、オーナー様は
・近隣の同条件の賃貸物件の家賃
・賃貸物件の築年数や設備の劣化状況
・固定資産税や賃貸管理業務に必要な費用
などを確認し、賃貸物件の家賃に応じるかを判断します。
具体的には、近隣の同条件の賃貸物件の家賃がオーナー様所有の賃貸物件家賃より低い場合には、家賃交渉に応じることも必要です。
適切な家賃の設定は、新たな入居者の客付けや退去者を増やさないことにもつながります。
賃貸契約の更新料未払いへの3つの対応手順
入居者の中には、賃貸契約を更新するが更新料を支払わない方もいます。
入居者から更新料が支払われない場合には、
1.契約内容を確認
2.更新料支払いの催告
3.更新料の請求訴訟
など、オーナー様がとるべき対応手順がありますので順番にご説明します。
1.契約内容を確認
更新料が明記されていない場合には、入居者から更新料が未払いでも問題にはなりません。
更新料を請求するには、契約書の「契約期間」や「更新」に関する内容の中に、更新料を支払うことが明記されている必要があります。
2.更新料支払いの催告
契約書に更新料の支払いが明記されている場合は、入居者へ更新料支払いを催告します。
催告とは、相手に対して一定の行為を要求することです。
この段階での催告は、賃貸契更新料の支払いを求めることです。
催告する際に重要なポイントとして、
・電話で伝えるのではなく内容証明郵便で実施する
・支払いの期限を設ける
・期限までに支払いがない場合には法的手段をとる
などがあります。
電話など口頭での催告では、記録にも残らないため内容証明郵便で行いましょう。
3.更新料の請求訴訟
賃貸契約の更新料支払いを求める訴訟を行います。
金額が60万以下の訴訟の場合には、少額訴訟がおすすめです。
少額訴訟とは、60万円以下の金銭の支払いを求める場合に限り利用できる裁判手続きです。
少額訴訟は、訴えの提起から判決まで2週間から1か月程度しかかからないスピード感が最大の特徴。
また、少額訴訟では訴訟途中でも話し合いにより、和解することも可能なので更新料の請求訴訟におすすめです。
賃貸契約の更新は契約種類で違いがある
賃貸契約の更新は、賃貸契約の種類によって違いがあります。
賃貸契約の種類として、
・普通借家契約
・定期借家契約
などがありますので、解説していきます。
普通借家契約
普通借家契約とは、一般的な賃貸契約の種類です。
契約期間は、1年以上で設定され期間満了後は入居者の希望により更新も可能。
入居者が手厚く保護される契約種類であり、オーナー様から賃貸契約の更新を拒否する場合には、正当な事由が必要になります。
定期借家契約
定期借家契約とは、契約期間があらかじめ決められている賃貸契約です。
賃貸契約更新の概念が少ない契約種類ですが、オーナー様と入居者の双方の同意があれば可能です。
具体的には、所有物件のオーナー様が転勤などで一定の期間家を空ける場合に、貸し出す契約種類になります。
賃貸契約の更新料の相場は家賃1か月分
賃貸契約の更新料は、法律で定められた金額などがありません。
一般的な更新料の相場は、家賃の1か月分以内となっています。
国土交通省が実施した調査によると、東京都の賃貸物件では平均して1か月分の更新料が設定されているとの結果が出ています。
大阪府や兵庫県では、賃貸物件の更新料を徴収していません。
更新料に消費税はかからない
賃貸物件の更新料には、消費税がかかりません。
更新事務手数料や賃貸物件を仲介した際に発生する仲介手数料には、消費税がかかります。
賃貸契約更新の流れ
賃貸契約を更新するための流れをご説明します。
賃貸契約の更新には、契約書類を準備する期間が必要になるので時間に余裕をもちながら進めましょう。
1.賃貸契約更新の契約書類を入居者へ送付
オーナー様から入居者へ賃貸契約更新の通知をします。
入居者に更新の意向がある場合には、契約書の返送を依頼するかたちとなります。
入居者から賃貸契約更新の有無を把握するために、返送期限も忘れずに明記しましょう。
更新料の支払いが必要になる場合もあわせて通知する必要があります。
2.入居者から契約書類が返送される
入居者に賃貸契約更新に意向がある場合は、契約書類が返送されます。
契約書類の不備がないか確認をし、契約書をオーナー様と入居者で所有します。
3.更新料が支払われる
入居者から指定の更新料が支払われたことを確認し、賃貸契約の更新手続きが完了となります。
賃貸契約の更新を忘れるとどうなる?
賃貸契約の更新時期を迎えていたが、入居者へ通知することを失念してしまうこともあるでしょう。
賃貸契約の更新を忘れた場合は「法定更新」となり、契約期間が定められていない賃貸契約となります。
法定更新となった場合には、
・賃貸契約の特約が無効になることがある
・賃貸契約の内容を変更することが難しい
など、オーナー様にとってデメリットも多いです。
賃貸契約の更新事務は、多くの手間と労力が発生するので忘れずに行いましょう。
賃貸契約更新での注意事項
賃貸契約を更新する際には、入居者から
・家賃の減額を交渉される
・多くの時間と労力が必要になる
・契約内容や近隣の賃貸物件相場の確認が必要になる
など、大変なことも多いです。
賃貸契約の更新で忘れがちな注意事項をご説明します。
火災・住宅総合保険の更新も入居者へ通知する
入居者が加入する火災・住宅総合保険の更新も忘れてしまいがちです。
「オーナー様から何も言われていないため保険は更新していない」
など、火災·住宅総合保険に未加入となる可能性もあるんです。
オーナー様から入居者へ賃貸契約更新の通知をする際には、火災・住宅保険の更新もあわせて連絡しましょう。
入居者との対話を大事にする
賃貸契約の更新では、入居者から家賃交渉のほかに、賃貸物件の設備改善などの要望をされることもあります。
健全な賃貸経営を行うためには、入居者の高い満足度が欠かせません。
入居者からの貴重な意見として捉え、入居者満足度を向上させるために前向きに考えましょう。
まとめ
賃貸経営をするうえで必ず発生する賃貸契約の更新に際し、
・入居者から家賃値下げを交渉された場合の対応
・更新料未払い時の対応手順
・賃貸契約の更新料の相場
・賃貸契約更新の流れ
・賃貸契約更新での注意点
などをご説明しました。
とくに入居者からの家賃値下げの交渉などは、簡単に拒否すると退去にもつながるため、慎重に判断しなければなりません。
家賃交渉のほかにも更新料未払いの催告業務など、身体的・精神的にも大変な点が多いです。
(株)アブレイズパートナーズでは、過去に多くの賃貸管理業務を行ってきた実績を活かし、スムーズな賃貸契約の更新を促せます。
日々の賃貸管理業務から入居者からの要望対応など、交渉ごとも含めてオーナー様の賃貸経営をサポートいたします。
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