換気の重要性を再確認!― 室内の空気を整えて健康と快適を守ろう
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- 賃貸管理トラブル事例
はじめに
コロナ禍で一気に注目された「換気」というキーワード。しかし、その役割はウイルス対策だけにとどまりません。湿気・カビ・ダニ、そして二酸化炭素(CO₂)や揮発性有機化合物(VOC)の蓄積など、室内には目に見えないリスクが潜んでいます。放置すれば健康被害や建物劣化を招き、ひいては光熱費の増加を招くことすらあります。
今回は賃貸物件に暮らす入居者の皆さまに向けて、「換気がなぜ必要か」「どうやって実践するか」「管理会社に相談できること」をまとめました。今日から取り組めるチェックリスト付きですので、ぜひ参考にしてください。
1. 換気が守る3つのポイント
1-1. 二酸化炭素(CO₂)
人が呼吸で排出する CO₂ は 1,000 ppm を超えると眠気や集中力低下を引き起こすと言われます。リモートワーク中の午後、急に頭がぼんやりしてきたら要注意。理想は 800 ppm 以下です。CO₂ センサーを使うと、数値で「空気の鮮度」がわかり、窓を開けるタイミングを逃しません。
1-2. 湿度
湿度が高すぎるとカビ・ダニの温床、低すぎると喉や肌が乾燥しウイルスが活性化します。気象庁や厚生労働省は40〜60 %を推奨。
換気で空気を動かし、必要に応じて除湿器や加湿器を併用するのがベストです。
1-3. VOC(揮発性有機化合物)
新築・リフォーム後の建材や家具、または洗剤や芳香剤から発生する化学物質です。目や喉の痛み、頭痛などシックハウス症候群の一因になることも。24 時間換気扇+定期的な全開換気で濃度を下げましょう。
2. 換気不足がもたらす5つのリスク
換気が十分に行われていない室内では、見えない「空気の汚れ」が静かに健康や建物に悪影響を及ぼします。特に密閉された空間で長時間過ごすと、呼吸で排出される二酸化炭素や湿気、家具や建材から発生する化学物質(VOC)などが蓄積しやすくなります。これらはアレルギーやシックハウス症候群、集中力低下の原因にもなり、日常生活に支障をきたすことも。さらに、湿気がたまり続けるとカビの繁殖や建材の劣化、電気設備の不調など住まいの寿命にも影響します。目に見えないからこそ油断しがちですが、定期的な換気が住まいと身体を守る鍵なのです。
リスク | 具体的な影響 |
---|---|
ウイルス・細菌 | 飛沫やエアロゾルが滞留し、集団感染の温床に |
カビ・ダニ | アレルギー性鼻炎、喘息、肌荒れの悪化 |
二酸化炭素 | 頭痛・倦怠感・判断力低下 |
VOC | 目や喉の刺激、シックハウス症候群 |
過剰湿気 | 建材腐朽、結露、電気系統トラブル |
3. 省エネと換気は両立できる?
3-1. 熱交換型 24 時間換気
排気の熱を回収しつつ空気を入れ替える方式。冬は温かい空気を逃がさず、夏は冷気を保ったまま換気できるため、光熱費を抑えながら IAQ(室内空気質)を守れます。
3-2. 部屋ごとの換気扇を使い分け
- 調理:レンジフードを「強」+ドアや窓を 5 cm 開け、短時間で臭気排出
- 入浴:浴室換気「強」30 分で湿気とカビをカット
- トイレ:常時「弱」運転でアンモニア臭&カビを抑制
4. 日本の住宅で使われる3方式
第1種換気方式
給気・排気の両方を機械で行う方式です。多くの場合、熱交換機能が備わっており、外気を室温に近づけてから取り入れることができます。そのため、室温変化が少なく、冷暖房の効率も落ちにくいのが特徴です。高気密・高断熱住宅によく採用されており、快適性が高い反面、初期費用や設置コストがやや高めとなります。
第2種換気方式
給気を機械で強制的に行い、排気は自然に外へ出る仕組みです。室内に常に新鮮な空気を送り込むことができるため、空気の清浄性が重視される病院やクリーンルームなどで使われます。ただし、一般の住宅で使用されることはほとんどなく、特殊な環境に限定される方式です。
第3種換気方式
最も一般的に使われている方式で、特に賃貸住宅や集合住宅ではこの方式が主流です。外の空気を壁の給気口などから自然に取り入れ、トイレや浴室の換気扇を使って室内の空気を機械的に排出します。シンプルな構造で、設備費用も抑えられるのが特徴です。ただし、給気口のフィルターが目詰まりしていたり、排気ファンの動作が不十分だったりすると、換気効率が大きく低下するため、定期的なメンテナンスが重要です。
このように、住宅の構造や用途によって採用される換気方式は異なります。まずはご自身の住まいがどの方式かを知り、それに合った換気の習慣や対策を実践することが、健康で快適な生活につながります。
5. 今日からできる!換気チェックリスト
「換気が大事」と言われても、何から始めればよいのか分からない方も多いはず。そこで、忙しい日常でも無理なく取り入れられる行動を、「毎日」「週1」「月1」「季節ごと」の頻度別に整理しました。特別な設備や大掛かりな作業は不要。小さな習慣を積み重ねることで、空気の質が大きく変わります。また、室温の変化や天候によって最適な換気タイミングも変わるため、CO₂ モニターや湿度計があると調整しやすくなります。換気は“意識”より“仕組み化”。このチェックリストを活用して、ぜひ「日常のルーティン」に取り入れてみてください。
頻度 | 行動 | 効果 |
---|---|---|
毎日 | 朝晩 5〜10分、窓を対角線で全開 | CO₂・湿気・臭気を一気に排出 |
毎日 | 調理中はレンジフード「強」+窓を5cm開ける | 臭気・油煙を短時間で排気 |
週1 | 浴室換気フィルターを水洗い | 風量低下・カビ増殖を防止 |
月1 | 給気口フィルターを掃除機がけ | ハウスダスト・花粉の侵入を抑制 |
月1 | CO₂ センサー確認(800 ppm 目安) | 換気タイミングの最適化 |
季節ごと | 夏:就寝時は防犯ロック付き窓で微開 | 風通し確保+防犯 |
季節ごと | 冬:結露発生窓を拭きカビ源を遮断 | 建材・パッキン劣化を防ぐ |
6. 管理会社ができるサポート
- 24 時間換気扇の点検・フィルター交換
- 給気口・浴室ダクト内部の専門清掃
- CO₂ 濃度の簡易計測サービス
- リフォーム時の熱交換型換気ユニット提案
- 入居者向け「換気マニュアル」の配布・掲示
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
7. 季節ごとに注意したい“換気落とし穴”
- 冬:日没が早く窓を開ける時間が短くなりがち。暖房中でも1時間に5分の全開換気を。
- 梅雨:湿度 70 % を超える日は、除湿器やエアコンのドライ運転と併用し結露を防止。
- 夏:就寝前に窓を開けて涼みたいが、防犯ロックや窓ストッパーで開口幅を10 cm 以内に。
- 花粉シーズン:給気口フィルターをこまめに掃除し、窓開けは花粉飛散が少ない早朝がベター。
8. まとめ
換気は健康・快適・省エネ・建物保護の四拍子を支える住まいの基盤。
- CO₂:800 ppm 以下
- 湿度:40〜60 %
- VOC:できる限り低濃度
この 3 つを目安に、チェックリストを習慣化すれば、ウイルスやカビだけでなく集中力低下や結露トラブルまで幅広く防げます。
ワンポイント
窓開けと換気扇の併用が最もシンプルで効果的。室温低下が気になる冬場は、5分の“短時間全開”で熱損失を最小限に抑えましょう。
防犯上の理由で窓を開けにくい、換気扇の風量が落ちている気がする、といったお悩みがあれば、遠慮なく管理会社へご相談ください。私たちは皆さまの住環境を守るパートナーとして、快適な空気と安心をお届けするために全力でサポートいたします。
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